仕事のゴタゴタから一気に年末に突入してしまい、年が明けてからのお正月気分の中、随分と長い期間記事を更新できない期間が続いてしまいました。

どうも、毎年12月20日あたりからは一気に時間が過ぎ去る気がしています。

まとわりつくような不思議な師走の空気に誘われて、インターネット上のデジタルの無機質な空間から一気に土着の有機的な繋がりを求めるように毎年なっております。

 

日本が凝縮される年末年始

年末年始ほど、日本の文化が凝縮される時期はないと感じます。

同じ長期連休で比較すると、ずっとノーテンキな感じのGWや、荘厳な雰囲気のお盆と違って、数日単位で目まぐるしく空気が変わります。

 

25日くらいまではクリスマスムード。

80年代のバブル期を彷彿とさせるような、極まった商業主義と恋愛至上主義のスイーツムードが漂う時間帯です。

街には至るところにきらびやかなイルミネーションがきらめき、毎年変わらぬクリスマスソングが流れます。

普段はしけてる近所のスーパーも、安物の装飾とローストチキンの惣菜であふれます。

 

翌26日から大晦日まではお片づけムード。

仕事でも家庭でも、24時間働けますかとばかりに追い込みをかけて、とにかくみんなせっせと働きます。

クリスマスの終わった翌日にはもう門松が置かれ、節操なくお正月の準備を始めます。

普段はいがみ合う仕事の関係各所も、一緒に仕事を片付けようとどことなく協力的です。

そんな空気を利用してか、この時期にきわどい案件を持ち込んでくる輩もちらほら現れます。

 

年が開ければ完全にお正月ムード。

ぼーっと何も考えることなく、つまらないお正月特番を毎日のようにチェックし、たいして美味しくもないおせち料理をありがたく召し上がり、帰省した実家で話の通じない親世代と一向に交わらない会話をかわす。

年賀状という前時代的な土着の文化を楽しみに、かつての友人から届く知らせに、あぁこいつら本当に進歩してないなと胸をなでおろす、そんな日々です。

 

年を重ねるとわかる醍醐味

30を過ぎた頃から、随分とこのせわしない年末年始の空気を難なく乗りこなせるようになってきました。

若い頃はもっと、なんというか焦燥感のような『こんなことしてる場合じゃない感』があったのですが、今ではもうすっかりなくなりました。

思えば学生の頃は「年賀状くれるとか今時マジ卍」的なことを言っていたと思います。

ところが、あれから10年以上が過ぎ、LINEやfacebookで地球の裏側にいても瞬時にコミュニケーションできる今になっても、その価値は衰えませんでした。

そもそも根本的にそんなに親しくなくて、ただ偶然部活やサークルが一緒だったくらいの人は、年に1回くらいのコミュニケーションで十分なんですね。

わざわざタイムラインをチェックする方が面倒です。

とはいえ全く音信不通なのもなんか気持ち悪いので、精神安定剤として52円は安いものです。

専門的にいうと、pingでサーバに生存確認するような感じですね。

 

まとめ

課題山積みで普段は閉塞感ただよう日本ですが、それを忘れさせてくれるほど魅力的な年末年始の空気は、いつ味わってもいいものですね。

和洋ごちゃまぜの、現代の日本を凝縮した本当に素晴らしい文化だと思います。

 

本年もよろしくお願いいたします。