Eメール、まだ使ってますか?

「仕事では使ってるけど、プライベートはもうほぼLINEだね。」という人が30代以下では大半かなと思うのですが、それもそろそろ終わりかもというお話です。

 

短文・絵文字・ロボット

こう思うようになったきっかけは転職なのですが、昨今のIT企業ではチャットツールがコミュニケーションの主役です。

過去記事:10兆円企業をやめてベンチャーに転職したよ。

 

代表的なのはSlackですね。

ビジネス向きチャットツールとしては、すでにグローバルスタンダードという位置付けになっているように感じます。

今のチャットツールに特徴的な三大要素といえば、『短文』『絵文字』『ロボット』です。

 

短文

1回に打ち込む文章が短いということは、同じことを伝えようとしたときに、会話のキャッチボールの回数が多いということです。

Eメールのように「お世話になっております…」から相手の顔色を伺いながら恐る恐る文章を綴るということはなく、単刀直入に本題に入ります。

変化の激しい現在のビジネス環境では、一度言ったことはどんどん覆して、相手と何度も意見を交わしながら最短距離でゴールに向かっていくというやり方でないと、もはやついていけません。

やりとりのキャッチボールを繰り返す中で、新しい考えが浮かんでくることは本当によくあります。

Eメールはもう重すぎるのです。1回のやりとりが。

かかる時間は平均すると5〜10分くらいでしょうか。チャットでは30秒とか1分の世界です。

 

絵文字

絵文字はもはや国際語になったといっても過言ではないでしょう。

外国でもemojiで通じます。国籍も関係なく、翻訳の必要もありません。

チャットツールは絵文字と本当に相性がよく、テキストはなしで絵文字だけで会話するなんてことが、ビジネスの場でも行われるようになりました。

LINEのスタンプなんかもその派生ですが、文章では通じづらかった感情の微妙なニュアンスをより正確に表現するのに向いています。

テキストコミュニケーションによる情報の伝達がどんどん高速化して言ったのに取り残されてるかのように、人対人のエモーショナルなコミュニケーションの効率は全然あがっていません。

人間同士の会話を、「コミュニケーションコスト」というような言い方で、あたかもコストセンターかのように言ったりすることも最近は本当によくあります。

絵文字によるフランクなコミュニケーションは、人間同士の心の距離を縮めることに成功し、結果的に組織として高速の意思決定を可能にしました。

 

ロボット

Slackではbotと呼ばれる、自動応答ロボットをチャット内に忍ばせることが可能です。

というかシンプルなSlackbotが最初から入っています。

辞書登録された問いかけに対して、特定のワードを返すといった簡単なものから、特定の目的にあわせてプログラミングされたものを自前で用意することも可能です。

botに向けてメモを送り続けて、タスクリストの形に自動で整理してもらうなんてこともできます。

つまりは、自分の仕事の中でロボットでもできそうなルーティンワークを自動化するということですね。

こう言うツールを使いこなせるかどうかが、個人の仕事能力の差となって現れる日も近い気がします。

「えー! パパbotの作り方も知らないの!?」と、プログラミングを習い始めた子供達に言われないようにしないと、いつかは置いていかれるかもしれまん。

 

まとめ

なんか、Eメールが導入された頃の、FAXや電話のコミュニケーションを見ている感じです。

まー自分はその時代仕事してなかったんで正確なところはわかりませんが。

今までよくもあんな非効率なやり方で仕事してこれたよな、という隔世の感があります。

 

AIに仕事を奪われる、のは小さなところからなんです。

チャットツールはAIではないのですが、こういう小さな改善についていけなくなる人から順番に死神は擦り寄ってくるのかもしれません。