「忙しい」とか「時間がない」という言葉を使うのが、私は嫌いです。

同時に、そういう言葉を多発する人にはあまり近寄りたくありません。

 

思うことと口にすることの違い

実際には、仕事も含め『今、忙しいな』と思うことはたくさんあります。

なんですが、口にしないということが重要なのだと思うのです。

「忙しい」という言葉が周囲に与える効力は絶大で、これを言われた側はその人に対して何もできなくなってしまうかのような感覚に見舞われます。

つまり、断りの文句としては言うのが簡単なわりには効果が高いというなんとも利便性の高い言葉なのです。

しかし、この言葉を使う時にはその負の側面についてもよく理解しておかなければいけません。

この言葉は、相手に対して『わたしは今、心を閉ざしています』というメッセージ性を含みます。

『忙』という漢字は「心を亡くす」と書きます。

漢字のりっしんべんは、「心が外的要因により変化した」意味合いをもち、この場合心が何かによって亡くされた状態ということになります。

この何かは忙しさを生じさせている原因のものですね。

モノに心を奪われた人は考える力を持たず、ただ状況に流されるのみ。

だから、他人から何を言われても自分から動くことができないわけです。

 

それってつまり

この状態はすなわち、思考停止なのです。

人間は考える生き物です。

考えることによって、新たな価値を生み出し文明を発達させてきました。

それを停止させている状態は、何も進歩をしたくないと言っているに等しいのです。

確かに時間はすべての人に平等で1日24時間、仕事は1日8時間が与えられることが普通です。

なんですが、時間はつくり出すことができるものです。

『時は金なり』と言いますが、『時間を金で買う』とも言います。

知恵やお金など、使える資産を駆使して目の前の課題に逃げずに立ち向かわなければならないのです。

だから、「忙しい」という言葉を使いそうになったら思いとどまってください。

『わたしは今、心を閉ざしています』と相手に伝えることに、いったい何の意味がありますか?

 

まとめ

「忙」を繰り返していると、その心が深層意識に定着しはじめて「忘」になります。

忙しかった事実や原因も忘れてゆき、次回も同じような過ちを繰り返すようになります。

というくだりはわたしの作り話ですが、案外言えてるんじゃないかなと思っています。

 

「いつも忙しい」がなくなる心の習慣