仕事をしていると、「下げ圧力」というのを感じたことはありませんか?

 

日本人は下げ圧力がお好き

「出る杭をたたく」文化の日本では、学校でも職場でも、とかく何かを始めようとする人を足止めする風潮が強いです。

ビジネスの世界ではカッコよく「リスク回避」と呼ばれ、なんだかリッパなことをしているように見えるんですが、多くはただのビビリですね。

これは文化の国際比較において、実際に数値として出ているようで、リスク回避志向は他国に比べて日本が圧倒的に高いと評価されているようです。

過去にはこれが良い方向にはたらいたこともあって、自動車の設計なんかにおいては運転者に想定されるリスクを過剰なまでに洗い出すことで、世界に誇れる日本品質を作り上げることに貢献しました。

自動車や医療など、人の生死を分ける現場の製品としては、未だ日本製品がトップクラスのシェアを維持できているのもそのためです。

しかし、ITをはじめとした分野で、技術の進歩がものすごい勢いで進んだ結果、世界は複雑化しました。

リスクのありかを網羅することがもはや人間の頭脳の領域を超えつつあるのではないかと思います。

このような時代に、どうやらわれわれ日本人は取り残されてしまったようです。

小さい失敗を積み重ねよう

ITの世界で、アメリカからアジャイルという思想が広まりました。

これは、言ってみれば「つべこべ言わず、やってみようぜ」というような思想です。

なものですから、当然最初は失敗します。

なんですが、そこでくじけるのではなく「AがダメならBでいこうか」というようなポジティブな感じで次々とやることを変えていきます。

一応やり方の「枠」のようなものがあるのですが、「茶菓子とコーヒーを用意すること」のようなフランクな雰囲気の醸成が、メソッドに含まれているのが特徴です。

小さく始めて、小さく失敗する。

これを繰り返すことで最終品質を高めていくという、考え方ですね。

このメソッドの方が、最終的には従来論よりも本当につくりたいものに近づけると、広く認知されるようになりました。

 

組織は人がつくる

“アジャイル的”な方法論は、組織ではなく「人」を第一に考えます。

自己組織化された組織、というテーマを以前も記事にしましたが、これがうまく回るかどうかは、そのようなマインドをもった人が揃っているかどうか、ということにかかっています。

ここで大事なのは、「スキル」ではなく「マインド」の問題ということです。

“アジャイル的”マインドを有している人の輪に加われば、スキルは後から付いてくるので、まずはそのような環境に身をおきましょう。

自分の会社の中で、そういうマインドをもった人材が揃っている場所はないか、いなければ他の会社はどうか。

MIIDAS(ミーダス)のようなスカウト型転職サイトに登録しておけば、プロフィール欄で自分がそのようなマインドを持っているという意思表示ができるので、自分の会社にそのような人材が見当たらない!というのであればとりあえず登録しておいても損はないでしょう。