
ここ数週間、仕事の面でゴタゴタが続いており中々記事を更新できない日が続いています。
往々にして問題というのは誰かひとりに原因があることは少なくて、だいたいはほとんどの人が少しづつ問題を重ねていることが積み重なってチーム全体の問題へと発展するものです。
飛行機事故と同じですね。
一部の機器に不具合が生じても、フェールセーフが働いていれば大事故には至らないものです。
原因は働き方改革?
わたしの会社は働き方改革を強く推進しているので、秋から20時を過ぎる残業は厳しく監視されるようになりました。
チーム全体の残業時間が減って問題が発生するようになったんだ、と考えるのはすごく簡単なのですが、そのような短絡的な考え方はしませんし、実際にそれが問題ではないと思います。
働き方改革というのは意識の改革でもあります。
わたしが見ていて思うのは、人それぞれ仕事への関わり方が本当に大きく変わったということです。
プライベートを最重要視し、常に定時退社をモットーにする人もいれば、問題が起きれば無限の残業をも厭わない旧来の働き方を指向する人もいます。
そんなメンバーがチームの中に混在するようになったのです。
こうなると、どうしてもお互いの働き方に対する不和が起きやすくなります。
そしてその小さな不和が積み重なると、士気の低下に繋がり、最終的にはチーム全体のパフォーマンスの低下に発展するように見えています。
産みの苦しみ
この状況は、日本社会が乗り越えていかなければならない問題です。
これまでは、上司や先輩が一声「やれ!」と言えば素直に全員従ってくれる、いわば管理・命令する側にとってイージーな時代だったのです。
しかし、昨今の震災や過労死の事件を受けて、感度の高い人々から徐々に、仕事に対する意識も変わってきています。
そういう人たちは、会社や仕事という枠組みではなくて、人生全体から働くことを再定義するようになりました。
働くこととはすなわち、誰かにサービスを提供して報酬を得る活動のことです。
この「報酬」の考えが人によって大きく変わってきています。
誰もが目で見える形の報酬は給料のような形で支払われる日本円ですが、日本という国が衰退に向かうに連れて将来日本円を持っていても今ほどの価値にならないという未来も起こり得ます。
そのような不安が、ビットコインを始めとする暗号通貨への膨大な資産の流入を後押ししています。
また、達成感や満足感といった精神的快楽の形での「報酬」も割合を増やしています。
わたしたちは最低1日8時間、通勤時間を入れると多くの人が平日は10時間以上の人生の時間を仕事に費やしています。
家族との時間を犠牲にし、入れたくもない保育園に子供を預けてまで続ける今の仕事に、給与以外の価値があるのか?ということが問われるようになったと思います。
日々の暮らしは、昔に比べて本当に豊かになったのでしょう。
言ってみれば「暮らしがい」のある時代になったと言えます。
一方、仕事のいわゆる「働きがい」の改善はあまり進んでおらず、相対的に仕事に当てている時間価値が下がったと感じる人が増えてきているように感じます。
まとめ
マネージャーにとってはつらい時代になりました。
ただ命令するだけでは、人は動いてくれません。
自分のもとで働くことの社会的・経済的意義をメンバーに説かないと、人を動かすことができない時代です。
そうでなければ人は離れて行ってしまいます。
しかし、外国では当たり前に行われていることなんですね。
だから日本人も変わらなければいけない時期にきているし、変わる人のもとに集まるべきだと考えます。