
NASAの惑星探査機カッシーニが、20年間にわたる任務を終え2017年9月15日、日本時間19:32に土星の大気圏に突入し燃え尽きました。
カッシーニは今から20年前の1997年、アメリカ・フロリダ州のケーブカナベラル空軍基地から打ち上げられました。
ケープカナベラルはわたしも数年前に新婚旅行で立ち寄ったところなので懐かしいですねー。
カッシーニの目的は地球から14億km離れた位置にある土星の探査ですが、その途中にある太陽系最大惑星・木星の探査も行いました。
カッシーニが撮影した生画像はNASAのWebサイトで公開されていて、全て誰でも見ることができます。
その数なんと395,921枚。
1日1,000枚ずつ見ても1年以上かかる量です。
その中でも印象的だったものを紹介します。
木星
木星は太陽系最大の惑星で、ガス惑星と呼ばれる大半が気体で構成される惑星の代表格です。
8割が水素、2割がヘリウムで構成され、表面は気体で覆われており、中心に岩石の核があって大気との間には液体金属水素の海が広がっていると言われています。
仮に落ちて行ったとしたらだんだんガスが濃くなって行っていつのまにか金属の海にドボンしている感じなのでしょうか。
怖すぎます。
昔、21エモンという藤子・F・不二雄原作のアニメで、木星で強制労働させられるという場面がありました。
21世紀の犯罪者は木星に送られるのか(;゚Д゚)ガクガクブルブルと恐怖した記憶があります。
だからなのか、一番好きな惑星です。
木星と衛星イオ
まん丸な衛星イオの影が木星の表面に写しだされているのがなんとも宇宙的です。
イオの左側にあるのは、木星の特徴である大赤斑です。
大赤斑
大赤斑の拡大図。
この正体は高気圧性の嵐と考えられており、その雲の高さは他のところより高くなっていると言われています。
赤い粒子を閉じ込めて出さないので赤くなっているらしいです。
まさに龍の巣だ!ですね。
その大きさは地球2-3個分というとんでもないスケールです。
土星
土星は大きな環のついた特徴的な惑星で、デザインなんかでも人気がありますね。
実は輪がついているのは土星だけじゃなくて、木星や海王星、天王星も持っているのですが、細すぎて見えづらいということです。
土星も木星と同じガス惑星で、大気の成分はほとんど水素です。
環は微細な氷の集まりです。
土星の環
有名な土星の環です。
まるで綺麗に線で引いたように、規則正しい軌道を描いています。
巨大サイクロン
土星にあらわれたサイクロンです。
その目の大きさは2,000kmと日本列島がまるまる入ってしまう大きさです。
タイタンの海
こちらはリアル画像ではなくて、NASAの協力のもとに芸術家が描いた絵なのですが、土星の衛星タイタンに広がっているといわれている炭化水素の海がどのように見えるかを表現したものです。
カッシーニは惑星だけではなく、衛星の探査も行なっています。
タイタンは、60個以上ある土星の衛星の中で圧倒的に大きい最大の衛星であり、川や湖の存在から、生命の存在が期待されている衛星のうちのひとつです。
真っ赤な世界ですが、過去の地球もこんな感じだったのでしょうか。
エンケラドスの間欠泉
エンケラドスは直径500kmほどの小さな衛星で、一周が日本縦断と同じくらいの長さです。
この衛星が注目されている理由は、水蒸気が間欠泉のように噴き出していることから、分厚い氷の表面の下に水の存在があると予想されているためです。
この衛星も、生命の存在が期待されている衛星のひとつです。
フェーベからみた土星
こちらも、アーティストが描いたコンピューターグラフィックです。
衛星・フェーベの氷のクレバスから見上げた土星です。
衛星ほど近ければ土星の輪も肉眼でくっきり見えるでしょうね。
幻想的な光景です。
最後の一枚
カッシーニ突入前の最後に送信された一枚です。
ぼやけた土星が写っています。
まるで涙で滲んでいるようですね。
まとめ
宇宙ロマンを感じる写真がいっぱいみられました。
天体観測といえば、そろそろ秋を感じる季節ですね。