
30も半ばになると、もう結婚式に呼ばれることも少なくなり、その場の雰囲気とか、内容とかも記憶の中から徐々に消えていきます。
自分の親がそうだったように、これからそういう時期が何十年も続いて、親として子どもの結婚式に参加する歳になっていまどきの結婚式は違うのねぇというセリフを吐くことになるのでしょう。
ちなみにわたしの親が吐いた「いまどきの結婚式は違うのねぇ」は「昔は余興とかするのは考えられなかった」という意味だそうです。
結婚式の費用
わたしがそうだったのですが、特に独身男性は結婚式に対して漠然と不安を抱いているのではないでしょうか。
わけのわからない理由で大金を請求されるという恐怖ですね。
わたしは当時この不安を乗り越えるべく結婚式にかかる費用を1円単位で分解していました。
お金とは、使った分だけの効能を得て満足感を得るものなので、理由さえはっきりわかっていればどんな大金でも払うのは怖くありません。
せっかくなので、わたしが結婚式にかけた費用を公開して、後世に残したいと思います。
分析① お金がかかる原因
結婚式にかかるお金は、式場に支払う費用だけではありません。
それらも含めて、わたしの場合ゲスト100名の規模で約500万円ほど使っています。
そのうち、最も占める割合が大きいのが料理代です。
約180万円、割合にして1/3以上が料理代に費やされています。
ドリンクも水だけというわけにはいかないので、飲み物代まで含めると約220万円、もう半分くらいこれです。
結婚式の費用の中で、費用が一気に上がっていくのは人数に比例して増えるものであり、カテゴリの中では料理や引き出物がそれらにあたります。
100人の規模だと、1,000円上がれば10万円UPということになるわけですね。
その次はもう横並びで、会場費、衣装代、写真・ビデオ、引き出物、お車代あたりがそれぞれ30-50万円規模でかかってきて、これでもう全体の9割という構成になっています。
分析② 誰のための支出か
使うお金は満足度という話をしましたが、それぞれのお金のカテゴリが誰を満足させるものかということを考えて予算配分をするとよいでしょう。
参加者は主催者(新郎/新婦)とゲスト(友人/知人)という2つの種類に分けられます。
親族は、両親など関係が近いほど中立な立場だと言っていいので、わたしはあまり意識しませんでした。
特に両親なんかは、自分の子どもしか見ていないので、式の内容がどうであれそれが執り行われるというだけでもう満足しているのがふつうです。
カテゴリに分けると以下のようになります。
- 主催者(新郎/新婦)の満足度を高めるもの
- 会場代
- 挙式代
- 演出費用
- 花
- 衣装
- 美容
- 写真・ビデオ
- 招待状類
- ゲスト(友人/知人)の満足度を高めるもの
- 料理
- 飲み物
- 引き出物
- 交通費
ゲストの満足度を高めるものが、驚くほどシンプルだと思わないでしょうか。
結婚式は決めることが多い、といいますがほとんどは自分たちのためのことであって、ゲストのために決めることはそれほど多くないです。
結婚式を開くと決めた時に、一体自分たちは誰を一番満足させたいとおもったのかという観点で支出する費用を決めていくと、何のために使っているお金かはっきりしてくると思います。
分析③ 初期見積もりからの変動
結婚式場に見学にいくと、タダでご飯を食べさせてもらったり、とてもいい思いをすることができますが、その後にびっしりと項目が並べられた見積書が出てきます。
初めて見ると目がチカチカするような内容で、多くの人が結婚式の費用は初期見積もりから跳ね上がるなどという脅しをゼクシィあたりから受けているので、かなり警戒することでしょう。
わたしも初期見積もりが350万に対して、最終確定額が430万と約2割あがっています。
重要なのはこの変動の理由をあらかじめ把握しておくことで、最初に初期見積もりの金額で済むつもりで話を進めてしまうと、後からこんなはずじゃなかったと気を落とすことになります。
差額の主要因は「料理」「写真・ビデオ」「引き出物」
増額した金額の内訳は、上記3つでほとんどとなります。
「写真・ビデオ」あたりは、当初の見積もりには項目が含まれていないことも多いので、あとあと増えるだろうなというのは容易に予想できますが、他の二つはなかなか感覚的には気づきにくいです。
特に、料理はその直前の試食会で食べたものを思い浮かべてしまうのですが、だいたい見積もり金額に含まれているものは最安値のレパートリーを元に計算されているので、料理で式場を決めたりすると最終的には結構差額が出ることになります。
減額はあまり期待できない
一方で、初期見積もりから減らせるところって、あまりありません。
例えば、わたしはチャペルや神社は使わずに人前式だったので、その分の費用が15万円削減できましたが、代わりに「人前式費用」という謎の項目が5万円ほど計上されました。
人前式にする場合、式場のリソース(場所や人)はほとんど追加で使わないです。
それなのに式場からの請求があるということは、すなわち各項目は全体で見積もり計算されていて、個別項目ごとに原価から計算していないということです。
なので、カメラマンを自前で用意したり、招待状やプロフィールビデオを自前で用意したりしても、それ用の別の見積もりプランが用意されているので、さほど大きな費用削減には繋がらないということを認識しておきましょう。
まとめ
費用を安く抑えたい旦那さんには厳しい結果となりました。
やる、と決めたからには覚悟して時間とお金は必要と思えるだけ使って、自分たちとゲストの最大満足度を高めることに注力した方がいいでしょう。
電気代や携帯電話代と違って、1回支払えば終わりですし、主催者にもゲストにも数年後に残るのは「良い結婚式にだった」か「いまいちだった」かのどちらかの印象のみで、細部はあまり覚えてないです。