「足るを知る」という言葉がありますが、人生を渡り歩いていく中でこれ程心にしみる言葉もないのかもしれません。

 

人の市場価値?

商品にはマーケットという売り場の概念があり、その中でおのおのに値がつけられています。

人も同じでしょうか?

労働市場、恋愛市場なんて言葉もあるように、人を値踏みするかのように比較するマーケットというのもまったくないとはいいきれないのは事実のようですね。

でもそうやって、値段をつけて比べられる側になってしまうと、誰だって良い気がしません。

そりゃあ、どこに行っても高い評価をもらえていて、これまで負け無しの人生だ!人と比べるのが楽しくてしょうがない!という上昇志向のある方もいると思います。

ただ、何事にも「上には上がいる」んです。

今まで勝ち戦ばかりだったとしても、それはあくまで「これまで」の話であって、「これから」はわかりません。

同じ判断軸において、自分より明らかに上だと思う人間と出会った時に、はたして正気を保っていられるでしょうか?

 

別の軸をもつ

市場の中の上下関係に終始してしまうと、自分より格上の人間と出会った時に、嫉妬のかたまりのような人間になってしまう危険性があります。

なんとかその人の上を行こうと、あの手この手であがいてみたり、時には嫌がらせのようなことまでしてしまうかもしれません。

仮にそれでなんとかその人の上に立てたとしても、さらに上にはまた別の敵が待っているかもしれません。

もしかすると、最後まで勝てずに自暴自棄になってしまうという結末もあるかもしれません。

つまり、他人との比較に意義を見出してしまうと、いつまでも満たされることはないのです。

他人との比較、というゲームから降り、自らが本当に幸せを感じられる活動に邁進するというのが、幸福な人生を送るための方法ではないでしょうか。

 

まとめ

これからは二人で静かに時を過ごす…俺達はもう飽きたんだ。
お前らはまた別の敵をみつけ戦い続けるがいい

− 闇撫の樹(いつき) 幽遊白書より

 

幽助に敗れた仙水を抱いて亜空間に去る樹の一言。

まさにそういうことですね。

名言ですな。