寒い日が続きますね。西日本では大雪で、まさに真冬も真冬ど真ん中です。「こんな時は風邪をひかないよう、夜は暖かくして寝ましょうね」と当たり前のようによく言われるが、暖かい睡眠のための必需品といえば、羽毛布団だ。

羽毛布団なんてどれも一緒?

羽毛布団といえばテレビショッピング、というイメージがついてる人も多いのではないだろうか。そのせいか、なんか怪しい製品の代名詞のように感じる。イマドキは、無印とかIKEAのようなオシャレな家具店があるので、つい最近まではデザイン重視で選んでその品質についてあまり考えることはなかった。ところが、我が家も1年前によーく調べて羽毛布団を買い換えたところ、考え方が180度変わった。本当に、暖かいのだ。今まで真冬に毛布がないなんてありえないと思っていたのだが、今は羽毛布団1枚で十分。むしろ若干暑く感じるくらいだ。しかし、もう一つ確信を得たことがあった。羽毛布団は間違いなく怪しい商品である、ということだ。

羽毛布団の性能

多くの商品には性能を測る指標がある。車の燃費、スマホの電池持ち、デジカメの解像度、全て計測可能だ。羽毛布団で性能とは、温かさだ。しかし、これは数値化が難しいのか、明示されているのを見たことがない。その代わりに別のたくさんの情報が提示されていて、これが混乱の元となっている。ここでは、私が考える羽毛布団の品質の見分け方を順番にご紹介する。

LEVEL1. 羽毛の比率

羽毛布団といっても、中身が全て羽毛でできているわけではない。そもそも羽毛というのは、水鳥の胸元のあたりにあるフサフサとした綿のようなものを指す(ダウンポールという)。じゃあ、羽毛以外はなんなのかというと、羽根である。この羽根の割合が50%を超えると羽根布団といい、そもそも羽毛布団ではなくなる。この羽根はある程度ふわっとしているが、暖かくすることに関してはあまり効果がないらしい。ある程度いいものを手にしたいと思うのであれば、羽毛比率は85%以上を目指したい。

LEVEL2. 水鳥の種類

羽毛が多いことによって、暖かさを発揮するのであるが、中にはカスみたいな小さな羽毛も含まれていることがある。羽毛は水鳥からとれるのだが、この水鳥の種類によって羽毛の品質が違う。羽毛に使われる水鳥はダック(あひる)とグース(ガチョウ)だ。そして、グースの中でも特に貴重とされているマザーグース(卵を産むガチョウ)を加えた3種類から構成される。どの羽毛が使われているかは、ダックダウンとはグースダウンとかいう形で表記されているので確認しよう。ダウンポールは大きい方が暖かくなるので、ダック<グース<<マザーグースという順で品質がよくなっていくと考えよう。

LEVEL3. 羽毛の産地

同じ種類の水鳥であっても、育った環境の違いが暖かさに影響を及ぼす。水鳥は寒さから身を守るために羽毛を備えているので、一般的に寒冷地で育った水鳥の羽毛の方が暖かい。羽毛の産地として、よく出てくるのは以下3つだ。

  • 低級:中国産
  • 中級:ヨーロッパ産(ハンガリー、ポーランド以外)
  • 高級:ハンガリー、ポーランド産

中国産がお安いのは他の製品でもそうなので、なんとなくわかるのだが、ヨーロッパ産も高級ではないというところに注意したい。テレビショッピングなんかで、「ヨーロッパ産羽毛95%!」と言われるとすごく高級そうに思えるのだが、「普通ですよ」と言っているに過ぎないことに注意しよう。

さて、長くなってきたので一旦ここまでで初級編とする。