
仕事においては、「生産性を高めよう」ということは当たり前のように言われるが、仕事を含む人生という観点での生産性を考えてみたい。
生産性の定義
生産性とは「生み出した成果 ➗ 費やしたリソース」で算出される。生み出した成果は、営業部なら売上高・受注数、開発部なら納期の達成度・製品品質など、業務の種類によって評価の軸が異なる。一方、費やしたリソースとは「お金」である。仕事上では、一般的なサラリーマンであれば勤務時間内は時給制になるので、時間もお金に換算できる。ここで注意すべきなのは、仕事における生産性というのは企業もしくは経営者側の視点で語るものというところだ。雇う側から見ると、非常に優秀で短い時間で多数の成果をあげる人材を安い給与で働かせることが、最も生産性が高いということになる。
人生における生産性
安いのに美味しい料理を提供するレストランを「コスパがよい」という言葉で表現する。これは一般的にはかけたお金に対して得た効果が高い、ということだ。この「効果」とは一体なんだろうか。レストランの場合、提供しているのは「料理」というモノであるが、この料理を食べた時に自分がどれだけ満足を感じたか、の感情が「効果」にあたる。すなわち、効果とは「満足度」のことだ。上記のコスパがいいと言われているレストランも、行って見たら自分の口には合わず「うーん、噂されてるほどじゃないなぁ」となれば自分にとってはコスパが悪い、ということになる。同じ出来事に触れても、人それぞれ感じる満足度が違うということだ。人生における生産性を高める唯一の方法は、この自分が最も満足を感じる活動に限られた時間やお金を費やしていくということに他ならない。
まとめ
最も満足を感じることが、お金を生み出す仕事と一致していれば理想的なのだが、なかなかそううまくはいかない。しかし、お金を生まない活動であっても、自分が最も満足を感じることをやり続けなければいけない。なぜなら、その活動を我慢して他の活動に費やしたところで、人生の満足度はゼロのままなのだから。