
私はレガシーな会社のサラリーマンなわけだが、昨今の新しい働き方礼賛の煽りを受けて会社も積極的にできるものはやれと言うようになったので実際にやってみた。なお、やってみたとは言ってももう半年間くらい定期的に続けている。合計で10回弱といったところか。今まで在宅ワークという仕組みに微塵も触れることがなかった一般的な会社が取り入れたケースということで、少しばかり感想を書いてみよう。
取り方
この日は在宅にします、というのを前日以前に承認してもらう必要がある。これが正直一番障害になっている。在宅ワークは、当日例えば雪が降ったなどで交通機関が止まった場合に有効にも使える仕組みなのだが、そういった機敏さが制度的に発揮できない。業務時間内と外の切り替えを過剰なまでに意識するワークライフバランス教育の弊害だろう。
邪魔な会議
私は会議が大嫌いな人間なのだが、未だに無駄な会議が多い。ところが、これを正義感で運営する輩が多いのも在宅ワークの妨げとなっている。会議は電話会議にしてしまえばいいのだが、設備があるにも関わらずFtoFを重視する人間がおじさんのみならず若い人にも多いというのが現状である。現状は、なるべく会議がない、もしくは少ない日を狙って在宅をするようにしているがそんな日は月に1回あるかどうかだ。
メンタル
まわりの目、というのも最初は障害だった。が、これは何回かやるとまったく気にならなくなったので、気の持ちようかもしれない。そんなことやってたら出世の道がなくなるんじゃないかと思うかもしれないが、安心してほしい。そう考えている時点で多分もう出世しない。とはいえ、やはりまだ少数派というのも事実だ。取得しているのは子育てなど何かしら理由のあるママが多いし、在宅ワークをしていることを同僚に伝えると何か家庭の事情でもあるのかと心配される。自分は先進的なことをしている!という自負をもって、やってない人を「後進的だな」と見下しながらやるのが健康に良いだろう。
メリット
やはり通勤時間ゼロというのが大きい。この通勤時間というのには通勤”準備”時間も含まれる。すなわち都心の綺麗なオフィス用に髪を整え、髭を剃り、女性ならバッチリ化粧を施し、イケてるスーツに着替え・・・という時間だ。これらを入れると電車での通勤時間が1時間でもトータル2時間くらいを朝節約できることになる。帰りも入れると、通勤1時間の場合で3時間程度は削減できるだろう。平日起きている時間を16時間とすると、1日あたり約2割程度自分の時間を増やせるという事だ。
デメリット
特に感じない。普段メールメインで仕事している人なら想像つくだろうが、メールと電話があればオフィスにいるのと全く遜色なく過ごせる。むしろ割り込みがない分効率的なくらいだ。しいていうなら、仕事が受け身な人は周囲の目が無いので本当に怠けてしまうかもしれない。しかし、それが本来のあなたなのだから仕方ないだろう。
まとめ
これ以外にもオフィスという堅苦しい空間でない場所で仕事が出来るなど、精神衛生的にもいいことが多いので、気になっている人、できる環境にある人は是非チャレンジしてみて欲しい。やる人が増えることで課題も見つかるし、もっと良くして行かなければならないという空気も醸成できるはずだ。