
ここ数日間は仕事が色々ゴタゴタしており、更新が止まっていました。
普段は飄々とこなしているのですが、人生どうしてもこういう時もありますね。
とはいえ、相変わらず残業はほとんどしていないところは貫いています。
信頼のコスト
信じて任せるということは、任せる側にも多大な負担を強います。
作業的には、任されている側に負担が増えるように見えがちなのですが、計画どおり進んでいるのか、見落としている点がないのかをチェックするというのは、自分でやる以上に難しいことです。
任せるときには、相手に対する信頼の評価がゼロになった時点が「全て自分でやる」という選択肢であり、信頼が100%に近づけば近くほど、チェックのコストは減っていきます。
しかし、任せられる側から任せる側という、逆の視点でも信頼の評価が入ります。
すなわち、任せられている側が、自分でこなせていると思っている作業品質の自己評価よりも、依頼者に低く採点されていると感じてしまうと、モチベーションが下がり作業品質が落ちるという結果に陥ります。
したがって任せる側には、「失敗を許容できる範囲の見積もり」と「適正なフィードバック」という2点が求められます。
60点主義
誰かに作業をお願いするときは、この人ならこれくらいできるだろう、という粒度とボリュームを切り出しますが、その精度は100点満点でお願いしたら、60点くらいで返ってくるところを基準に出します。
なぜ60点かというと、1回修正を入れれば8割を超えるからです。
1回のお願いで8割できる範囲を依頼してしまうのは、一見良いことのように思えますが、依頼される側にとっては簡単すぎて、「もっとできるのに信用されてないな」という印象を抱かせてしまう危険性があります。
また、成長の機会を奪っているということにも繋がります。
逆に50点以下になってしまうと、8割を超えるのには2回以上の修正が必要になってしまうので、時間と手間がかかって進捗に悪影響が出ます。
なお、業務品質としては自分で考える7-8割くらいで次に進めることを基準にしており、それ以上を求めるのは過剰品質だと考えています。
80点を100点にするのは、0点を80点にするよりも大きなコストがかかるものです。
また、意外と先に進めてしまったあとに時間が解決するということも多いものです。
トライ&エラー
一方で評価の方はトライ&エラーです。
最初の依頼で40点の結果が返ってきたら、次はもう少しやさしめの業務を依頼するようにします。
だから、1回目の依頼が40点だったからといって「なんでできないんだ!」と言ってしまうのは禁止事項ですね。
その人の品質なのだから、事実として受け止めるしかないです。
依頼した側の見積もりが甘かったということと受け取りましょう。
ただ、ずいぶん長く一緒に仕事をしている人が、期待した品質を満たせなかった場合は怒りたくなる気持ちもわからんでもないです。
こういう時、任せる側はどうしてよいかわからなくなってしまっていて、感情を動員することでしか解決を図れないと考えているということです。
この点は逆に、怒られてしまった任された側の人は「これまで自分はずいぶん高く評価されていたんだな」と感謝しても良いかもしれません。
まとめ
個人間でのやりとりであれば、そんなに難しくはないのですが、これに組織対立やチームの概念が関わってくると、どんどん難しくなっていきます。
これの行き着く先は大企業病です。