
子どもは2歳をすぎると、魔のイヤイヤ期に突入します。
「はみがきして!」と言ってもヤダ!
「おきがえして!」と言ってもヤダ!
「いまいくつ?」と聞いてもヤダ!
1歳まで何でも言うことを聞いてくれたのが嘘のように、とにかく何でも断るようになってしまいます。
断ると大人が「エッ」という顔をするのが楽しいんでしょうね。
ですが、例えば忙しい朝の時間なんかにはそんなこと言っている場合ではありません。
しかし、ここで強制的に腕力や命令で押さえつけて強制的にさせてしまったり、逆に諦めて従属したりしまっては、子どもの発達にはあまりよろしくありません。
どうしたらいいでしょうか?
選ばせる
ひとつ効果的なのは、「これして」という答えがYes/Noで答えられる質問ではなくて、「どっちにする?」というような、答えがAかBかで返ってくる質問に変えることです。
「はみがきして」ではなく「どっちの歯ブラシを使う?」
「おきがえして」ではなく「どっちのズボンをはく?」
といった形です。
歯磨きをすることや、着替えをすることはもう決まっているので、問いかけの中で断ることを意識させないようにします。
3歳になる前の段階の子どもは、現在の状況に照らし合わせて、それをすべきかどうかという状況判断をする力がまだ発達していません。
したがって、やること(What)は大人が先に決めてしまいます。
しかし、段々と自分で判断したい気持ちが芽生えてきている時期でもあるので、やり方(How)において小さな意思表示ができる権利をプレゼントするのです。
物事に対して主体的に関わることに、彼/彼女らはとても意欲をもっていますので、その意思の芽生えを尊重します。
YesとNoを入れかえる
とはいっても、機嫌が悪いとAB質問にも乗ってきてくれないことがあります。
そういう時は少し意地悪ですが、Noと答えることがYesになるように誘導しちゃいます。
たとえば、「お着替えして」にヤダ!と言うのであれば、「じゃあお人形さんに着せちゃおうかな」と言って人形に着せようとするのです。
そうすると、ヤダ!と言って自分から着ようとします。
まとめ
こういう質問の技法は、大人同士の駆け引きでもよく使われます。
子どもに対してもいちいち使うのは面倒だなあと思うかもしれませんが、彼/彼女らも大人と同じように扱ってあげるのも優しさだと思います。