この度、我が家で契約していたすべての携帯電話回線の格安SIM会社への移行が済みました。

その筋の人からみれば、格安SIMなんて流行りだしてから随分とたったのにやっとですかー、という感じですが、まぁ色々と事情もあった訳なのです。

正直、わたしが移行してしまったということは日本国民の殆どの人は格安SIMにして差し支えないと思いますよ。

 

群雄割拠の格安SIM会社

格安SIMっていいんでしょ…興味ある。でもちょっとなんかためらう…。

という感じに二の足を踏んでいる方の殆どは、格安SIM会社のあまりの多さに圧倒されて、動けなくなっているのではないかと思います。

2017年8月現在、全国規模で展開している主要格安SIM会社だけでも10数社あります。

ブランドだけだとなんなのかわからないと思うので、主要な関係会社(必ずしも運営会社ではない)も併記しておきますね。

 

  • DMM.mobile(DMM.com)
  • 楽天モバイル(楽天)
  • BIGLOBE(BIGLOBE – KDDI系列)
  • mineo(ケイ・オプティコム – 関西電力系列)
  • nuro mobile(ソニー系列)
  • LINE MOBILE(LINE)
  • AEON MOBILE(イオン)
  • II J mio(インターネットイニシアチブ)
  • UQ mobile(UQコミュニケーションズ – KDDI系列)
  • Y! mobile(Yahoo Japan)
  • OCNモバイルONE(NTTコミュニケーションズ)
  • U Mobile(U-NEXT – USEN系列)
  • FREETEL(プラスワン・マーケティング)
  • NifMO(ニフティ)
  • J:COM MOBILE(J:COM)

 

こうしてみると、昔からあるインターネットサービスプロバイダなど、思ったより知っている関係企業が多いことに気づくでしょう。

 

どこを選べばいいのか

結論から言うと以下です。

  • ドコモをお使いの方 →  LINEモバイル
  • auをお使いの方 → mineo
  • ソフトバンクをお使いの方 → なし

注)携帯電話本体を買い換えない前提です。

 

なぜか

格安SIMと聞くと、やはり気になるのは料金だと思うのですが、実は格安SIMにしたというだけでかなり安くなっているので、格安SIM会社間で料金を比べる意味はあまりありません。

試しに、ごくごく一般的な使い方をする人を想定して「通話SIM・3GB/月」で比較してみても1ヶ月あたり最安値が1,500円、最高値が1,690円となります。

たった百数十円の間に十数社ひしめいているわけです。

つまりは、キャンペーンひとつで吹き飛んでしまう金額差な訳ですし、プランがいつ変わるとも限りません。

比べるだけ時間の無駄です。

 

そうなると決めるべきは以下の観点になります。

  • よく使っているサービスか
  • 通信速度
  • 契約に制約がないか
  • 問題を起こしていないか
  • 運営がイケてるか

 

よく使っているサービスか

ほとんどの運営会社が、ISPなり小売なりと母体となるサービスを持っています。

格安SIMは文字通りそれ自体は格安なわけですから、さらなるお得を求めるのであれば母体サービスとの連携によるキャンペーンとか、割引施策の恩恵を最大限受けられるのが最も良い訳です。

そうなると、例えばイオンには毎日行くとか、しょっちゅう楽天で買い物しているとかいう事情がある場合はそれで選んだ方がはるかにお得です。

今回想定するごくフツーの方は、どれにもそんなに肩入れしてないという人を想定していますので、これの観点では選んでいません。

 

通信速度

通信速度は、格安SIMの弱点としてよく取り上げられる観点です。

特にみんながスマホをいじっている平日朝の通勤時間帯平日の昼休み帯はかなり遅くなることを覚悟しておいた方がいいです。

正直、ここに強いストレスを感じるのであれば格安SIMにしない方がいいかもしれません。

通信速度は理論値が決められていますが、そのエリアにどれだけ人がひしめいているかで変わるので、場所と時間によっても変わります。

つまり、全く同じ状況は二度と起こらないわけです。

また、ある一定時期にずっとどこかの業者が早くても、ユーザ数の増加に伴いだんだん遅くなっていって、結局は同じレベルに落ち着くことになります。

ただ、だいたいの傾向というのはあるので複数のまとめサイトを見比べた結果、上記であげた2社はおおむね高い位置にいることが多いです。

特に、mineoのau向けプランは非常に高い通信速度を維持しています。

 

契約に制約がないか

格安SIM会社の中にも、3大キャリアのように期間縛りの契約体系を取り入れているところがあります。

その代わり他よりもよい条件だったりするのですが、せっかく格安SIMになって理不尽な縛り契約から脱することができるのに、もったいないと思いませんか。

そうは思わない!という方はそれで選べばいいと思うのですが、ごくフツーの方であれば難しいことは考えたくないというのが本音でしょう。

年間たかが数千円レベルのために、契約プラン説明に記載されているちーっさい字を読んで頭をかかえるのはもうやめにしましょう。

 

問題を起こしていないか

格安SIM会社の中には、料金を不当に安く表示しようとしたなどで、行政処分を受けている会社があります。

こういうのは直接ユーザーにはあまり関係しないのですが。なんとなくそんな会社にお金を払っているということ自体が、嫌な気分になりますよね。

格安のためにそんな精神的苦痛を背負うのは消耗すると思いますので、できる限りそういうところは除外しています。

 

運営がイケているか

格安SIM業界は変化の多いところです。

だからこそ、今が良くてもこの先どうなるかわかりませんし、ある程度安心できる運営をしているところを選びたくなります。

こういうところはホームページの説明のわかりやすさとか他にはないサービスという形で現れてきます。

ホームページはLINE MOBILEもmineoも大きな文字で表記されており、とてもわかりやすいですね。

両方とも色使いがグリーンなので目にも優しいです。

 

また、LINE MOBILEにはカウントフリー、mineoにはフリータンクという特徴的なサービスがあります。

カウントフリーはSNS時代の寵児であるLINEらしいサービスで、特定のSNS(LINE, twitter, facebook, Instagram)の通信量が利用量にカウントされないというものです。

これらのSNSのヘビーユーザーにはうれしい仕組みでしょう。

mineoのフリータンクは、全ユーザから寄付されたパケット通信量を分け合う仕組みで、2016年のグッドデザイン賞を受賞しています。

家族や知人でパケットを分け合うというのはこれまでもありましたが、見ず知らずの他人を含めた契約者全員で分け合うというのは、シェアリングエコノミーを意識した面白い発想だと思います。

 

ソフトバンクの方は

ソフトバンクはおすすめがなしとしましたが、ソフトバンク端末でそのまま使える格安SIM会社があんまり無いので、その中から選べばどれでもいいのではないかと思いました。

Y! mobileあたりが王道ですかね。

元々はソフトバンクが携帯キャリアの中では格安ポジションだったわけですからね……。

どちらかというと、格安SIMへの切り替え時に端末ごと買い換えてドコモ回線へ変えてしまうのがいいのではないかと思います。

 

まとめ

格安SIMはとにかく一度使ってみるのがいいと思います。

それでダメと思えば戻せばいいし、他を当たってみてもいいです。

ただ、MNP(携帯番号引き継ぎ)をすると契約後1年間は解除手数料を取られるところが多いのでそれには注意しましょう。